建築家による設計
建築家が細部までこだわったデザイン
デザインコンセプト
自由に生きる生活の器をめざして
南阿蘇の美しい風景に囲まれた場所に、3棟の賃貸住宅を計画しています。
このプロジェクトでは、利便性を追求した機械のような住宅ではなく、かつての民家のように、住まい手の自由な発想や想像力を引き出す「生活の器」を目指しています。
設計:アートホーム工房 / 上野拓美

特徴的な5つのデザイン
自然光を活かした設計
季節や時間帯によって変化する自然光を室内に取り込むよう設計。窓の配置や大きさ、向きを綿密に計算し、心地よい光環境を実現しています。
快適な冬を目指した設計
阿蘇の寒冷地の特性、薪の手に入り易さを考慮し、薪ストーブを設置。土間や吹き抜けにより薪ストーブの熱を効率よく活用できる設計で、冬でも快適な室内環境を維持します。
フレキシブルな間取り
様々な暮らし方に対応できる、多目的に活用できるレイアウト。部屋の用途は限定せず、居住者の工夫次第で多様な用途に活用できます。
素材の使い方
木目を活かした壁、コンクリートの土間、梁の表しなど、素材の使い方を工夫して、自然で落ち着いた雰囲気を演出しています。
天井勾配が生む柔らかな光
ユニークな屋根形状の裏側は、勾配をそのまま利用した天井になっています。光沢仕上げの天井は、2階から差し込む光を反射し、1階まで柔らかな光を届けます。
部屋の特徴

ルーム1 「明るい屋根裏部屋」
階段を登ると、45度の屋根勾配を活かした6畳の屋根裏スペースがあります。
吹き抜けを介して1階の土間とつながり、高窓からは背後の山肌が望めます。
冬は薪ストーブの暖気が上昇し、快適な空間に。寝室、リビング、書斎など、多目的に活用できます。
ルーム2 「暗い屋根裏の可能性」
クローゼットを抜けると、もう一つの屋根裏部屋が広がっています。
閉じた空間に、小さな窓がひとつ。この落ち着いた雰囲気を活かして寝室にするのも良いですし、暗さと壁の大きさを活かしたシアタールームにするのも良いでしょう。
納戸として活用することもできます。
土間 「キャンバスのような空間」
ソファを置けば「リビング」、デスクを並べれば「オフィス・アトリエ」、バイクや工具を置けば「ガレージ」です。使い方に決まりはありません。
暮らしに合わせて自由に設える、そんなキャンバスのような無名の空間を「玄関」の代わりに用意しました。
居間 「集う場で特別な時間を過ごす」
8畳の空間に少し大きめのキッチンを設置し、親密で居心地の良い場所に。
天井をあえて低くすることで、安心感を生み出し、窓からの風景に自然と意識が向くように設計しました。
食事だけでなく、阿蘇の山々を眺めながらコーヒーを楽しむなど、日常の中で特別なひとときを過ごせる空間です。
住まいの性能
AsoNoixはデザイン性だけでなく、住宅としての基本性能も押さえています。
- 耐震等級4相当の構造設計
- 断熱等級4相当の断熱仕様
- 24H換気システム
- 薪ストーブによる輻射式暖房